コーポレートアイデンティティ
X-Forceというブランドは、ひとつの問いから始まっています。これだけ便利になった時代に、なぜ私たちはこんなにも楽しみきれていないのか。米Gallupの2024年調査で、自分の仕事に夢中だと答えた日本人はわずか6%。厚生労働省の患者調査では、精神疾患により医療機関にかかっている総患者数が約20年で2.4倍に増えました。
私たちが信じているのは、ここを置き直せる、ということです。遊び心は、子どもだけのものではない。仕事も、暮らしも、挑戦も、ぜんぶ面白がっていい。X-Forceは、その「置き直し」を仕事にしている会社です。マーケで売上を、システムで業務を、Webで顔を、メディアで物語を。仕組みは私たちが引き受け、あなたは自分の人生の遊び心に余白を使う。それが、私たちが世の中に届けたいことです。
会社の判断は、最後はその会社が何を信じているかで決まります。X-Forceは、案件を選ぶときも、人を採るときも、商品を作るときも、いつも同じ3つの考え方に戻ります。誰に向けて、何を、なぜ、世に出すのか。その軸を、3つの言葉にまとめました。
人生でいちばん心拍数が上がる瞬間は、いつも誰かが何かに挑む瞬間です。新規事業を社内で通す日、生まれて初めてのライブ、無名の選手が大舞台に立つ瞬間。スポーツも、ビジネスも、芸術も、観ている側の心を動かしているのは、結果ではなく挑戦している過程そのものです。
スタンフォード大学のジェニファー・アーカー教授の研究では、物語形式の情報はデータだけの情報に比べて22倍記憶に残るとされています。挑戦の物語は、いちばん消えにくいエンタメです。だから私たちは、北海道の経営者ひとりずつに会いに行き、その挑戦をそのまま世に出しています。
「今ここにないオモシロイ」は、合理性からは生まれません。市場調査の集計表からも、ROIの計算からも出てきません。出てくるのは、誰かの「これ、なんでだろう」「やってみたい」という小さな好奇心からです。
カリフォルニア大学のマティアス・グルーバー博士らの2014年の研究では、好奇心が刺激された状態の脳では、報酬系のドーパミンが活性化し、記憶を司る海馬の働きまで強まることが示されました(Gruber et al., Neuron 2014)。子どもが何にでも「なんで?」と聞くのは、脳がそうできているからです。
パーソル総合研究所の調査では、「副業をしてみたい」と答えた人が40.8%に対し、実際にしている人は7.0%。「やってみたい」と「やった」の間には5倍以上の落差があります。X-Forceは、その落差を埋める側の会社でありたいと思っています。
エンロール(enroll)とは、説得して動かすのではなく、その人の中にある「やりたい」を呼び起こして自然に巻き込んでしまうこと。命令でも煽動でもない。先に動いている誰かを見た瞬間に、自分の中で何かが勝手に同期してしまう。挑戦が連鎖していく現場で起きているのは、毎回この現象です。
スタンフォード大学のアルバート・バンデューラ教授が発表した「ボボ人形実験」では、大人が人形を叩く様子を見た子どもは、何の指示も受けていないのに同じ行動を取りました。1990年代以降に発見されたミラーニューロンの研究(リッツォラッティら, パルマ大学)も、誰かの行動を見ているだけで、自分が同じ行動をしている時とほぼ同じ神経活動が脳内で起きると示しています。人の心は、見たものに引っ張られる構造をしているのです。
1人の挑戦を世に出すと、その姿は10人の心をエンロールし、巻き込まれた10人の挑戦が、また次の100人の心を動かしていく。私たちが作りたいのは、このエンロールの連鎖が始まる起点です。